どう書けばいいの?保育園に提出する食物アレルギーの申請書
アレルギーに対する認知と意識が高まっている昨今ですが、その中でもアレルギー事例がいくつか確認されています。
2012年には食物アレルギーの事故によって当時小学五年生女子の尊い命が失われた悲しい出来事もあります。
アレルギーとは多くの人にとってはなんともないものでも、ある人にとっては命にかかわる重大なものです。
とくに判断力の未熟な子ども(保育園児)は保育所・保護者・医療機関の三者が協力して守る必要があります。
三者が連携した子どもの安全を目的に、厚生労働省では「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン」(以下:ガイドライン)というものを発行しています。
保育所に提出する資料は自治体・園によって異なりますが、記入する内容はガイドラインにそったおおよそ共通したものとなっています。
今回、食物アレルギーに特化して提出書類をどのように書けばよいのかをまとめました。
スポンサーリンク医師が書くもの=生活管理指導表
生活管理指導表は、アレルギー疾患と診断された子どもが、保育所の生活において特別な配慮や管理が必要となった場合に作成するものです。
1年に1回程度更新する必要があります。
例えば同じ卵アレルギーでも一人ひとり症状が異なります。
そのため、専門家の医師がどのような配慮や管理が必要かということを保護者や保育所に伝える必要があります。
厚生労働省の提示する生活管理指導票は、事実をありのまま医師が記入すれば良いので、保護者が記入に困ることはないでしょう。
私たちがこの生活管理指導表に対してすることは、医師から共有された情報を正しく理解することです。
参考までに私の娘の場合はこんな感じになります。(クリックで拡大可)
保護者(と保育所)が書くもの=緊急時個別対応票
万が一アレルギー症状が出た場合、どのように対処するかを保護者と保育所が意識を合わせるためのものです。
先述のように同じ名前のアレルギーでも一人ひとり症状が異なるので、その子どもにあった対応を考える必要があります。
緊急時個別対応票の記入に必要となる情報は、アレルギー発症時の対応と緊急連絡先の主に2点です。
なお、こちらも生活管理指導表同様1年に1回程度更新する必要があります。
アレルギー発症時の対応
基本的には医師が診察時に今後の対応の説明をしてくれるので、言われたことをそのまま書けば良いです。
娘の医師は環境省所属の環境再生保全機構が発行している「食物アレルギー緊急時対応マニュアル」を使って説明してくださったのですが、そのマニュアルがとても分かりやすかったので紹介します。
そのマニュアルの中に下のような「症状チェックシート」というものがあります。(クリックで拡大可)
この中で、自分の子がどのような症状を起こしたか代表的なものをチェックすると、その症状に応じた必要な対応が一目でわかるようになっています。
参考までに私の子は蕁麻疹と消化器症状(嘔吐)が過去に確認されているので、以下のような書き方になりました。
・口周りの蕁麻疹が発生した場合
⇒内服薬(抗ヒスタミン剤)を飲ませる
⇒1時間程度5分ごとに様子を見て、症状の改善が見られなければかかりつけ医に連絡
・1~2回の嘔吐、または全身に広がる蕁麻疹が発生した場合
⇒かかりつけ医に連絡
⇒内服薬(抗ヒスタミン剤)を飲ませる
・意識がない、ぐったりしている、呼吸困難、繰り返し嘔吐のどれか1つでも当てはまる場合
⇒119番に連絡
⇒可能であれば内服薬(抗ヒスタミン剤)を飲ませる
ちなみに厚生労働省がガイドライン上で例として挙げている様式はエピペンという緊急注射用キットの使用が前提となっていますが、エピペンは通常15kg以上の人が対象となるため3歳くらいまでの子は原則処方されません。
私の1歳の娘も処方されていませんので、緊急時個別対応表にはエピペンの文言はありません。
私の娘がアレルギー発症時に頼る薬は抗ヒスタミン剤です。
粉薬で処方してもらった一部を保育園バッグに常に入れていて、有事の際はその薬を使ってもらうよう保育園に伝えています。
緊急連絡先
私の場合、緊急連絡先として以下の4つを指定しています。
・私の携帯
・夫の携帯
・かかりつけ医
・119番
私も夫も仕事の都合上携帯の方がつながりやすいので携帯でお願いしていますが、それぞれのご家庭のつながりやすい番号を指定してください。
私も常に携帯をとれるわけではないので、身内は2人分連絡先として指定しています。
また、かかりつけ医も休診日がありますので、休診日の場合も想定した指定をすると良いです。
娘のかかりつけ医からはアナフィラキシー症状があった場合でなおかつ休診日の場合は救急に相談するように言われています。
まとめ
娘の卵アレルギーが発覚したら、保育園から突然「これ書いて」と渡された書類でしたが、何をどう書いたらいいか分からずとても戸惑いました。
ネットで調べても答えがはっきり見つからず、とても困った経験があります。
今回のまとめが皆さまの参考になれば幸いです。
「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン 」<http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/hoiku03.pdf>
「食物アレルギー緊急時対応マニュアル」<https://www.erca.go.jp/yobou/pamphlet/form/00/archives_27015.html>