食物アレルギー防止のウソ・ホント ‐娘の卵アレルギーが分かった日‐

2018年3月25日

食物アレルギーの子が増えているそうですね。

5~10%の乳児が食物アレルギーを発症する時代です。

例えば日本では毎年約100万人の赤ちゃんが誕生しますが、そのうち5万~10万人が食物アレルギーを発症するという規模です。

私の娘も1歳を直前に卵アレルギーを発症しました。

卵は三大アレルゲン(卵、小麦、牛乳)の1つで、乳幼児の食物アレルギーはこの卵によるものが最も多いです。

今日はこの卵アレルギーを中心とした子どもの食物アレルギーについてお話したいと思います。

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娘がアレルギーを起こした日

娘が初めて卵を食べたのは離乳食後期に入ってからでした。

固ゆで卵の卵黄部分だけを耳かき1杯ぶんから始めて、かなり慎重に進めていきました。

娘がアレルギーを発症したのは初めて卵を食べたその日ではなく、それから2か月半のことでした。

卵の摂取も順調に進んでいて全卵に進んだところでした。

2口目を食べさせたときのことです。

突然娘が悲鳴に近い泣き声をあげました。

いつもと違う泣き方で今でもその瞬間は覚えています。

ただ、その日使用した食材に初めてのものはなく、そのときはアレルギーだとは思いもしませんでした。

好き嫌いが始まったのかな?どこか痛い?食べ物とは全く違うこと?なにか病気?

色々な疑問が頭を駆け巡りましたが結局原因がわからず、食事を中断してとにかくあやしました。

泣き始めて30分後、ついに顔が赤くなり口周りに蕁麻疹が出て、痒そうな素振りをしました。

このときになって私は初めてアレルギーを疑います。

お腹を見てみると少し赤いような気もしましたが素人にはよく分かりませんでした。

この日はかかりつけの小児科が休診日だったのでとても焦ったのを覚えています。

その後ふと、かかりつけの小児科からもらった緊急の相談先の紙をもらっていたのを思い出し、娘をあやしながら電話しようとした矢先に娘がだんだんと落ち着きを見せ始めました。

顔の赤みも口周りの蕁麻疹もしだいにひいて、元に戻っていきました。

ほっとしたのも束の間、その30分後突然嘔吐しました。

かなりの量でしたが、吐いた本人はそれほど辛そうにはしておらず、嘔吐もそれ1回でその後は何事もなくいつも通りの娘に戻りました。

翌日小児科に連れていき、それから血液検査を受けました。

結果は中程度の卵アレルギーでした。

乳幼児の食物アレルギーの原因

結論から言うと、乳幼児の食物アレルギーの原因はまだ分かっていません。

一説には腸が未熟であることが挙げられます。

では十分に成長するまで離乳食は我慢すれば良いじゃないのかと思ったりするかもしれませんが、実は特定の食物の摂取開始時期を遅らせること自体に発症リスクを低下させる効果はないという研究結果もあります。

また、成長するにつれて母乳・ミルクからだけでは栄養が足りなくなってきますので、栄養的な観点から見ても離乳食を遅らせることにはデメリットがあります。

食物アレルギーに関しては諸説あり、こうすれば食物アレルギーは起きない!という正解が見つかっていないのが現状です。

実は娘はハイリスク児だった!

両親・兄弟姉妹に1人以上アレルギーのある子は食物アレルギーにおいてハイリスク児とされます。

実は、私も夫もアレルギーがあります。

娘はハイリスク児に該当しますし、まだ見ぬ孫もハイリスク児ということに…。

食物アレルギーの発症リスクに影響する因子として、家族歴、遺伝的素因、皮膚バリア機能、出生季節(秋冬生まれ)などが検討されていますが、中でもアトピー性皮膚炎の存在が重要だそうです。

ちなみに私の娘はアトピー性皮膚炎以外、すべての発症リスクに影響する因子にあてはまりました。

娘はもともとアレルギーになりやすかったのですね。

食物アレルギーを防ぐには

先述のように、食物アレルギーに関しては諸説あり、こうすれば食物アレルギーは起きない!という正解はまだ見つかっていません。

しかし、いくつか分かっていることもあります。

最新の情報をもとにアレルギー予防に関するウソ・ホントを紹介します。

妊娠中と授乳中の母親の食物除去は推奨されていない

妊娠および授乳期間中は母体経由で子どもに栄養を与える大切な時期です。

そのような時期に栄養を制限するような行動は推奨されません。

また、妊娠中と授乳中の食物除去によるアレルギー発症の予防効果は否定されています。

食物アレルギーの発症予防を目的に離乳食の開始を遅らせることは推奨されていない

離乳食の開始時期を遅らせてもアレルギー発症の予防効果がないことがわかっています。

ピーナッツや卵に関しては離乳食を遅らせるとは逆に、早期に摂取させると食物アレルギーの発症リスクを低減させる可能性があるという報告が2016年に海外からされたりもしています。

上記の有効性の検討は今後の課題ですが、現時点としては適切な時期に適切なものを適度に与えるのが良いとされています。

完全母乳がアレルギー予防になるという十分なエビデンスはない

母乳が乳児にとって有益なものであることは間違いありませんが、アレルギー防止になるという点においては十分なエビデンスはないとのことです。

逆にアレルギー用ミルクについても食物アレルギー発症予防になるという医学的証明も十分にありません。

スキンケアが食物アレルギーを予防するという説には懐疑的な意見も

現在は荒れた肌からアレルゲンが体内に入りアレルギー発症の原因となるため、スキンケアが大事という説が有力です。

私もかかりつけの皮膚科医からそのような話をされ、乳児湿疹はしっかり治していくように指導を受けています。

ただ、スキンケアはアトピー性皮膚炎にはかなり有効な予防法であることは証明されていますが、食物アレルギーの有効性は十分なエビデンスがないとしている資料もあります。

ですが、スキンケア自体は赤ちゃんの健康にとても大事なことですから積極的に実施していきましょう。

まとめ

アレルギーの存在は知っていたのですが、いざ娘がアレルギーになるとパニックになってしまい、とても怖い思いをしました。

娘はもっと怖くて苦しい思いをしたと思います。

アレルギーはまだまだ分からないことが多く、研究が進むにつれて推奨されていたことが否定され、今までとは全く逆のことがアレルギー防止には良いとされることもあります。

私たち保護者にできることは最新の情報にアンテナを張り、少しでも大切な子どもがアレルギーを発症する確率を下げること、またアレルギーを発症したときに迅速かつ適切な対処をすることだと思います。

 

食物アレルギーの栄養食事指導の手引き2017<https://www.foodallergy.jp/tebiki/>

食物アレルギー診療ガイドライン2016ダイジェスト版<https://www.dental-diamond.jp/conf/nakakohara/allergy_2016/html/index.html>